もし、天才が本気を出したらどうなるのか。
前回、僕の師匠との再会を皮切りに天才の話を掻い摘んだ。
1年程度、同じ空間で仕事を共にした師匠は、あまり多くを語らなかった印象がある。
仕事が忙しかったこともあるだろうが、そんなに他人に興味がないのかもしれない。
寡黙の中でいつも心をどっしり構えていた師匠だからこそ、強い衝動に駆られたあるエピソードが印象的であった。
師匠との再会の続きを語る。
師匠が感じた戦慄
前回の続きで、天才の話。
それは師匠の過去の経験に起因する。
先生も僕と同じ齢の頃、激務の勤め人をなされていた。
職種といえば、モノを売る仕事である。
福利厚生がしっかりしている大企業ではなく、売った物の数だけの報酬が得られる弱肉強食の世界。
その厳しい環境の中で、師匠はアルバイトとして働いていた東大生に出会った。
東大生の本気
東大生の彼はバイトに入るなり最低ノルマは達成するものの、空き時間にパチンコに行くような人だったそうだ。
もちろん、学校にも行かない。
そして、バイトが終わってもパチンコに行くようなギャンブル狂であった。
もちろん営業成績もギリギリである。
そんな彼を師匠が直接見ていたわけじゃないから、どんな指導をなされたのかはわからない。
だが、ある日突然彼の営業成績がバコンと伸びたのだ。
それも、正社員の平均の1.5倍くらいに。
彼になにが在ったのかはわからないが、東大に入るような天才が本気で仕事に取り組み始めたのだ。
そこで師匠はこう思ったわけである。
危機感を持って、本気を出した天才はヤバイと。
師匠が戦っていた場所は営業畑。
基本的には専門性に特化した知識はなくとも、後付の教育でどうにかなっていく世界だったという。
物々交換をする情報商材よりも、自分という唯一無二の商品を売る仕事。
参入障壁は低く、言葉さえ交わすことができれば何でもアリだ。
そんな世界に、地頭の良さという武器を携えて、根性の薪に火が灯った天才が現れる。
師匠はとても戦慄したという。
これからは日本だけではなく、世界中の火が点いた天才と肩を並べるという事実に。
そして先輩は、ある行動に出た。
戦う場所を選びこと
天才たちと戦うような、血で血を洗う場所ではない戦い方をしていてはこの先はない。
そう悟った師匠は結果的に自分で事業を始めた。
パワーポイントで資料を作ることすら難しかった師匠は、独学でプログラミング言語を学び、自分でECサイトを構築したそうだ。
そのときには勤め人は辞めていて、独立している。
明日のご飯が食べられるかどうかもわからない状態の中で、ECサイトの運営や仕入先への営業活動。
そして、商品の在庫管理から発送業務まで一人で行っていたそうだ。
今でも会社のしごとをしながら、自分のビジネスを並行しているところが流石である。
この人は本当に仕事が好きなのだなと心から尊敬の念を抱く。
自分一人が食べていくことから始まる
そんな尊敬する師匠に言われた言葉の中で印象に残っている言葉がある。
「とんでもない失敗を一人でしてほしい。」
まあまあとんでもないことを言われたものである。
その師匠もスーパーボスも、カネがなくて借金はたくさんあって、コンビニでおにぎりを買うお金もなくて草を食べざるを得ないような時期があったそうだ。
彼らからすると、その経験があったからこそカネに執着心はなくて、人との関係性や信頼を高めることの大切さを重んじている部分があるそうだ。
僕は草を食べるような立場にはなりたいとは思わないが、挑戦はしていきたいと思っている。
挑戦には失敗がつきものだ。
そして人々は成功の美談よりも失敗の泥臭い話が好きな傾向があると思う。
DJ社長のあの有名な動画が世の中の多くの人に受け入れられた理由はそこにあると僕は分析する。
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失敗をしたというネガティブな事実が観衆や聴衆の鑑賞欲を刺激し、コンテンツになる。
そして失敗し続けたという連続性のある事実が、ヒトとしての信頼構築に寄与する。
そして失敗は、何かやってみないと絶対にできない。
— レダ (@rarx2580) October 9, 2018
結局、失敗の数だけ真剣さが伝わるし、真摯に物事に取り組む姿勢が感じられる。
一つ一つの挑戦がどれだけ小さくても、継続しているだけで信頼に値する。
そうやって這い上がる世界が日本にはある。
だからこそ僕も、ブログやコンテンツを毎日更新することを続けたいと思う。
天才と戦う事を避けるためにも、僕にしかできない専門性を突き詰めて誰かの役に立ちたい。
もちろんカネを稼ぐことは大切だけど、自分が夢中になって続けられることでやっていきたい。
明日も更新するから、待っててちょ。
Adios.