この本を読んで、僕の人生は大きく変わっていった。
童貞も卒業することができた。年収も上げることができた。
この本を読んだからと言って、すべての人がなにかの教訓を得るとは言い切れない。
だが、少なくともただのフィクション作品とは思えないほど臨場感があふれる作品だ。
この本を読んで、『週刊金融日記』を毎週購読するようになった。
そして一人の恋愛プレイヤーとして駆け出すきっかけになった本である。
恋愛でうまく行かなくなった時は、今でも時々この本を読み返す。
僕にとっての始まりの本を紹介しよう。
タイトルの雰囲気からも想像がつくかと思うが、小説である。
主人公の渡辺くんが、恋愛工学の師・永沢さんと出会い、人生の歯車を狂わせる物語。
ストーリーを進める中で、恋愛工学の基本的なテクニックを小出しにしている点はわかりやすい。
実際のテクニックのテストケースを小説という形に落とし込んでいるため、読み手である僕たちは想像に難くないのだ。
また、主人公の渡辺くんはごく普通のサラリーマンである点も、リアリティがある。
読みだしたら読み進める手が止まらない作品である。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4344427262″ title=”ぼくは愛を証明しようと思う。 (幻冬舎文庫)”]
それでは、読書感想。
この物語は、「負ける」ところから始まる。
序盤、彼女のことが大好きな渡辺くんが描かれる。
クリスマスプレゼントはウン万円するいいものを準備するし、クリスマスはなぜか高いホテルを手配する。
彼女のことが好きだからこそ、札束を振り翳すことも、心配して気になってしまう。
それは彼氏として、ごく普通の振る舞いではないだろうか。
だが実際は残酷な結末が、渡辺くんを待ち受ける。
蓋を開けてみると、大好きだったのは渡辺くんだけで、彼女は他の男に気が向いていたのである。
彼氏以外に男を確保している、賢いポートフォリオを組まれていたのだ。
もちろん渡辺くんは彼女一人しか居ない。
純情すぎて完全に彼女の尻に敷かれていたからこそ、舐められてしまったのである。
結果的に、彼女と別れる。
理由は、彼女の浮気の証拠を掴み糾弾してしまったためである。
こうして渡辺くんは最愛の彼女を失い、元カノは男のストックが2から1に減っただけ。
寂しい思いをするのは渡辺くんだけであるが、現実でもよくある話だ。
この狡猾さが女の生存戦略の要であり、それが当たり前という事実を改めて僕は知った。
元カノに負けた後、永沢さんとの恋愛工学を習得するための修行が始まる。
このストーリーの見どころは、女に困った非モテの渡辺くんが、困難をなぎ倒しながら女を獲得してくリアルさを表現していることに尽きる。
どんなサクセスストーリーにも失敗はつきものだが、渡辺くんは1歩ずつその壁を乗り越える。
現代の出会いエンジンを用いて、片っ端から女の子にアプローチを掛けていく二人。
とにかく、数を打つことを念頭に老いて行動していく中で、女について学んでいく。
いきなり成果を獲得するわけでもなく、少しずつ攻めて、負けて、それでも攻めて女を獲得する。
その直向きな姿には好感が持てるし、応援したくなる。
渡辺くんには最高のメンターである、永沢さんが就いていた。
僕が最高のメンターだと思った理由は、基本的に渡辺くん一人でやらせていた点である。
アポの結果を聞き入れ、次のアポへ繋げるアドバイスを下す。
今になってよくわかったのだが、女を獲得するためのフレームワークは世の中に沢山存在する。
だが、そのフレームワークを利用していくのかはその人次第である。
だからこそ、自分の力でどうにかしなければならない。
そのきつい環境のおかげもあってか、渡辺くんは少しづついい女を抱いていくのである。
これは女修行だけではなく、仕事にも通ずるものがあると考える。
いいボスは、つべこべ言わずに部下に仕事をやらせる。
その仕事ぶりや結果を見て、適切なアドバイスを下す。
僕がそんな「ボスに出会え!」と暗に示された気がした。
そして実際似合うことができた。
藤沢数希所長は、男の人生に於いて追いかけるべき2つのモノを提示している。
1つはカネ、1つは女である。
仕事に打ち込んでカネを稼ぐこと。
極上のいい女を抱くこと。
その2つのバランスを取りながら、人生を歩む方法の1例がこの本には記されている。
明日も更新するから、待っててちょ。
Adios.
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