社会人になって成長する人としない人。
その両者を分かつ判断材料は、仕事を頑張っているかどうかが重要な要素だと思う。
成長しないための方法は簡単である。
サボりながらダラダラ仕事することだ。
だが、こんな他人に胸を張って話せないような社会人は、仕事だけでなくプライベートでも評価はされにくいだろう。
じゃあ、社会人として成長するためには何をすればいいのかという話。
入社して、幾年も経ているのにもかかわらず、何もこれと言った経験や成果を見いだせない人が多いこのご時世で、この問いは難問である。
しかし、その環境の中で成長した確かな足跡は本に乗っている。
成長体験をされた人の教訓が詰まった、自己啓発本である。
この『入社1年目の教科書』もその一つである。
実体験を織り交ぜながら、この本の読書感想を語る。
薄めの仕上がりで250ページ弱。
サラッと読める程度のボリュームである。
著者の岩瀬さんの実体験が随所に織り交ぜられており、とてもに読み進めやすい。
この本のスタイルは、箇条書き形式である。
一つの具体的な行動に伴う説明が粛々となされている。
学生でも社会人の人でも、なるほどと思えるようにわかりやすく書かれていることも、この本の魅力の一つである。
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僕がこの本を読んだ上で実践して、良かったことは仕事の進め方系のトピックである。
特に、仕事が途中でも良いから積極的に進捗内容を伝える方法は大いに役立った。
特に、仕事を始めた時点や顔合わせをした直後が良い。
まだ僕の中身もよくわからない状態のときに、バシバシ報告をする。
進捗度ではなく、進捗内容。
理由は、その進捗度の図り方はもしかしたら間違っているかもしれないためだ。
その方法は、必ず紙のメモで行ったほうが良い。
メモで要点を絞った上で、メモを渡して報告する。
確かに、僕たちのメモの推敲の時間は取られるし面倒である。
ただ、もし自分がその上司の立場だったとしたら、つらつらと長ったらしい話をされることは、結構しんどいはずだ。
もちろん仕事をしている途中かもしれないし、休憩のときかもしれない。
仕事をしている以上、相手の時間を無駄に奪ってはいけない。
この姿勢は、対お客さんとのやり取りにも影響が出る。
これは相手にためにやっていると同時に、自分に対してもメリットを被る。
僕は、この言葉と岩瀬さんの経験を愚直に行動した。
朝は誰よりも早く出社し、誰も居ないオフィスのデスクを雑巾で拭いた。
業務が始まってカタカタ仕事をこなしていると、電燈がチカチカと点滅する。
軍手を引き出しから取り出し、電燈の取替作業に取り掛かる。
ゴミ袋や、飲み物・お菓子の補充、必要物資の調達など、業務以外のありとあらゆる仕事をしまくった。
自分の名詞には「エンジニア」という肩書が書かれているが、僕は間違いなく総務であった。
この本に書かれているように、雑務をすることでありとあらゆる人から話しかけられ、信頼を勝ち取ることができた。
だがこの本には書かれていない欠点がある。
それは、一度総務になって信頼を勝ち取ってしまったからには、その役を降りることは難しいということだ。
人手が少ないベンチャー企業だったかもしれないが、先輩方はもちろん何もしないし、年功序列的には僕が最年少だったし、雑務のせいで残業を強いられることは幾度もあった。
この経験をすることで、仕事をする上での細かい気配りは自然とできるようになったからことは本当に良かった。
実際、この経験で僕と同じ末路をたどった人も居たことから、何でもかんでも良いように人の言うことを聞けばいいということではないことを改めて知った。
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仕事だけでなく、赤の他人と信頼関係を築くためにはある程度自分が犠牲になることを覚悟で望む必要があると思う。
しかし、その関係をいいように使う人とは円を切れるような「嫌われる勇気」も確かに必要だと感じた次第である。
と入っても、入社1年目は会社のことを知るためにいろいろと仕事を振られると思うから、始めだけはぐっと堪えて、相手の期待に答えたほうが良いだろう。
明日も更新するから、待っててちょ。
Adios.