就職の話である。
大学生だった僕たちは、新卒の切符を切って就職活動行っていく。
その際に選ぶ業界や会社によって、僕たちの人生の展望は大きく変わる。
就職して移住を強要されるような会社であれば、その流れを覆すことは簡単なことではない。
であるならば、これから築き上げていくキャリアだけでなく、若い頃に過ごす地域にも気を配るべきだと断言したい。
理由は、僕がその判断を誤って軌道修正することが大変だったから。
ど田舎に就職した感想と、絶対にド田舎には住まないほうがいいと思った理由を語る。
超ド田舎の大きな特徴は、圧倒的に人の数が少ない。
てか人が居ない。
この問題がボトルネックであり、もちろん他の弊害も誘発する。
ちなみに、僕が新卒のときに住んでいた田舎は人口が約8万人の町だった。
今回はその問題を大きく分けて3つ紹介する。
(ぼく)👱♂️「ど田舎は敷地は広くて、土地が安くて、快適に過ごせる物件が多いんだろうなあ。」
そう思っていた。
しかし実際のところ、物件の絶対数が少ない。
何故か。
現地住民はローンを組んで家を建てるし、田舎だから移住者が少ない事が理由として考えられる。
確かに、僕が選んだ家は広くて安かった。
ただ、家賃補助の上限と当時の給料の関係で、どうしても40,000円台に留めておく必要があった。
上記のような制限があり、やむを得ずこの物件を選んだ経緯がある。
項目 | 物件情報 |
---|---|
建物構造 | 木造 |
築 | 20年くらい |
間取り | 2DK |
トイレ・バス | 別 |
独立洗面台 | あり |
駐車場 | あり |
共益費込み家賃 | 45,000円 |
その他条件 | 2年間の契約で敷金礼金ゼロ(違約金あり) |
僕が探した中で最も妥協できた物件がこれ。
会社と家庭の事情で車は手元にあったから、駅近やジム近などのこだわりは全くなかった。
にもかかわらず、他の物件だと少し築年数が若いだけで1万円高くなったり、2DKも必要ないのに1Kの物件が築30年以上だったりと悲惨だった。
待っていたらいい物件が出てくるかも知れないが、それでも入社日は迫ってくる。
加えて、僕と同じように悩んでいる人たちが少なからず居ることも事実だった。
2月、3月の節目である。
さっさとキメないといけない。
その中での苦渋の決断を下す必要があった。
住む家の選択肢が少ないというのは、本当に悲惨である。
田舎のいいところは土地が広く、農耕面積が都会よりも確保しやすいため、瑞々しくて美味しい野菜が食べられる点が挙げられる。
路上で販売していたり、地産地消に力を入れた農協直営の販売所も存在する。
ただ、新卒の僕はそこまでの質を求めてはいない。
その代わりに求めるのはコストパフォーマンスのみ。
新卒でカネがない貧乏人であるが故に、日々の食費をいかに抑えられるかを常に考える。
初めて超ド田舎のスーパーへ足を運んだときの衝撃は、今でも忘れない。
なんと、大学の時に通っていたスーパーのほうが圧倒的に安かったのだ。
具体的な例を挙げると、大学時代のスーパーで陳列されていたもやしは、常に10円を切っていた。
それに対し、超ド田舎のスーパーは40円程度がデフォルトだったのだ。
その理由は明白。
実はその新卒時代の町には、全くスーパーがない。
そう。
スーパーすらも選択肢が少なかったのだ。
大学時代の町では、スーパーが乱立して激しく価格競争が起きていた。
人口が少なく、スーパーの需要も少ない。
そして価格競争が起きないゆえに、僕たち消費者は座して死を待つが如く、高い野菜を買わざるを得なかったのだ。
これが結構メンタルに来る。
土日は本当に暇だった。
僕が住んでいたど田舎は、映画を見に行くことでさえ片道2時間はかかる。
もう一度ど言う。
映画を見に行くだけで6時間必要なのだ。
他にも問題はある。
友人と会おうにも、イチイチ往復の見積もらなければならなかった。
マジモンの陸の孤島である。
気軽に飲みに行ける飲食店などあるわけないし、女修行ができるほど若い女性の絶対数があるわけないのである。
そんな町は普通の女性なら出ていって当然である。
一言で言い表すならば、八方塞がりのお手上げ状態である。
確かにカネを使う場所や機会がないため、余裕で貯金はできる。
しかし、人生の中で貴重な20代を刺激の少ないど田舎で過ごすことについて一度立ち止まって考えてほしい。
それが果たして本当に、自分が想像していた社会人生活なのだろうか。
その結果、僕は退職して超ド田舎を後にした。
田舎を言い訳にして、何も挑戦できない自分が嫌だった。
もし場所に問題があるのならば、場所を変えたら良い。
20代で過ごす時間は、いくらカネを積んでも後からは買えない。
新卒。
そして20代を田舎で過ごしてしまいそうになった僕の体験談。
抜け出していなかったら、今も童貞だったかも知れないし、本当につまらない人間になっていたかも知れない。
関連記事:# 童貞を貫く人の、もったいない精神について思うこと
20代を駆け抜ける場所は本当に大切である。
明日も更新するから、待っててちょ。
Adios.