いつまで経ってもこの日本という国は残業で成り立っている。
残業立国と言っても過言ではない。
仕事を終わらすために残業をしているのだ。
言わずもがな残業して会社から出られないストレスをTwitterにぶちまけている人も少なくない。
ときには、その残業自慢をする輩までいることをすごく残念に思う。
僕も過去の残業時間を口にだすことがあるが、それは言葉で発信することで具体的なメリットが有るときだけだ。
基本的には、あなたの残業自慢など聞きたくない。
そんな残業でも、ときには前向きに捉えるべき時があると僕は考えている。
「いい残業」と「悪い残業」について考える。
大前提として、残業はしない方がいいに決まっている。
さっさと帰って自分のやりたいことをやった方がいいし、さっさと寝た方がいい。
しかし、どうしても1日の法定労働時間:8時間で終わらないようなことが起きてしまう事がある。
そういった場合、逃げ出しても仕事が無くなるわけじゃないから、ほとんどの人が残業をする。
この時、どんなことで残業するかは大切だ。
要は、自分にとって意味のある残業なのかどうかと言うことだ。
例えば、自分にとってやりたいことがその残業の職務内容ではない場合、良い残業ではない。
Aさんの本当にやりたいことはバンド活動だとする。
そして、生活費と音楽活動費を賄うためにアルバイトをしており、音楽活動のほうが芽を出す雰囲気はない。
この事例を分析すると、以下のようになる。
Aさんの場合、必要最低限の給与をアルバイトで稼ぎ、残った時間のほとんどを音楽活動に打ち込んだほうが筋がいい。
これは悪い残業の一例だが、他の業種も考えてみる。
IT業界の残業は年々良くなっているとは言われていても、まだまだ業界全体に蔓延っている根強い問題だ。
僕もITベンチャーで働いている時、160時間残業をしたことがある。
関連記事:# 未経験の状態でベンチャー企業に転職するということ
それでも、嘗ての残業をしたことに関して僕は後悔をしているわけではない。
その理由は、僕にとって好都合な残業内容だったからだ。
プログラマにとっての良い残業はプログラミングである。
決まった仕様を実現するための方法を検討したり、議論することである。
その経験の蓄積が血肉になり、誰かを助太刀することができる。
僕はベンチャー企業での残業の内、このタイプの残業を経験した。
自分の技術力不足のせいでもあるが、そのおかげでなにもできない人からシステムを作る人になることができた。
だからこそ、残業をやればやるほどシンプルに市場価値が高くなる。
視点を変えると、カネをもらいながら経験とスキルをつける事ができる最高の環境である。
巷で流行っているプログラミングスクールは、スキルと経験を積めるかもしれないが、カネは出ていく。
加えて、スクールである以上、サボるというワイルドカードも用意されている。
仕事はそうは行かないから、どう考えても伸びるのである。
プログラマにとっての悪い残業は事務作業である。
例えば、SEと呼ばれるシステムエンジニア。
彼らはクライアントと仕様を詰めてExcelやWordなどのドキュメントにまとめて、プログラマに投げる仕事だ。
謂わば、プログラミングで実現可能なことを検討・提案できる人だ。
もちろん、資料作りのために膨大な時間を投下する。
その尻拭いをさせられるプログラマがたまにいるが、このタイプの残業は最悪である。
プログラマとして市場価値をあげようとしている人にとって、資料作りはほとんど無意味だ。
とんでもないプログラミングしかできない人とプログラミングも資料作りもできる人では、前者のほうが圧倒的に価値が高い。
このように、自分がどのようなキャリアを歩みたいかによって会社やプロジェクトを選ぶべきだろう。
とはいっても、残業をから逃れられない時はあるし、できるだけ残業はしないほうが良い。
となると、どのように残業を減らすのかを考える必要がある。
複数の会社を見てきた僕の個人的な所感は、自分でどうにかできると思わないことである。
具体的には、自分のポジションが管理職出ない限り、自分たちの働き方を変えることはできない。
無意味な残業をしたくなければ、環境を変えてしまうことが一番手っ取り早い。
部を変えてもらうなり、転職するなり、誰かに頼るのではなく自分から率先して行動すべし。
明日も更新するから、待っててちょ。
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